南千住の尾花で鰻重を食べるのは旅行気分

しま村の持ち帰り蒲焼

残念ながら今回は訪問記ではありません。友人の訪問レポートや調査報告です。

やっぱりウナギと名前の付くブログを開設しているのだから、西の横綱と呼ばれる尾花の記事を一つは欲しいですね。

(神奈川県民の私は、東の横綱の野田岩ですな)

そこで今回は、尾花に関する特派員レポート(大ウソ)です。

行列のできる鰻屋

友人が訪問した時は、店外で1時間待って、店内の座敷で1時間(調理時間)の2時間待ちだったとのことです。

彼も神奈川県住まいなので、南千住までは2時間近くかかります。これなら新横浜から新幹線で名古屋へ赴き、「しろむら」で三河一色産の鰻重を頂くのと同じレベルです。

ちなみに小骨がある店でも有名で、友人Bは食指が動かないとのことです。たぶん小骨に敏感な奥さんもダメでしょう。

「しま村」の日吉店のように、予約をすることも出来なければ、座敷に着席して注文してからの調理開始です。江戸前の関東風だし、蒸しがあるので1時間というのも理解できます。

唯一の救いは、待ち時間の間に仕事が出来ることでしょうか。最近は鰻屋さんでもマナー配慮の必要なお店も多く、なかなか店内でパソコンは開きにくいです。

ただし移動時は東海道新幹線のような、落ち着いた環境ではありません。それよりは近場の鰻屋さんの方が、楽で良いです。

そして結果は、「そんなに旨いかな?」とのことです。

さすがに平日の開店前に行けば1巡目で入れることが殆どらしいですけど、なかなかその気が起きません。

ちなみに重箱は専用だそうでして、丸い円の中に尾花と書かれた裏蓋が有名です。でもその程度なら、八十八の重箱も同じです。

鰻の八十八の重箱

イソップ童話の「すっぱい葡萄」ではなくて、本当に訪問意欲が湧いてきません。

尾花の代わり

さて尾花へ行く気力が湧かないのは、交通事情や混雑状況(予約不可)以外の事情もあります。

それは尾花と同等の鰻を仕入れているお店は存在するし、尾花の職人さんと同じレベルの職人さんがいると知っているからです。

ドクターXの神原名医紹介所みたいなものです。ここから尾花や、はま吉といったお店に板前さんが派遣されているのです。はま吉であれば、各駅停車の電車でも26分で行けます。(そして、はま吉は駅から徒歩4分くらいだし)

さすがにタレは各々のお店だし、炭なども若干異なるかもしれません。しかし「これは良いウナギだ」ですし、板前も一流のプロです。薄いタレが自慢のお店もありますけど、それは必要に応じて重ね塗りをするなどで、板前さんが対応していたりします。

だから鰻と板前さんだけ確保できれば、相当なレベルの鰻重を楽しめるのです。

それに加えて「しま村」日吉店でも、野田屋調理士紹介所から派遣された職人さん(2名)が仕事しています。尾花はミシュラン一つ星を誇りますが、「しま村」もミシュラン一つ星を誇ります。

そしてさらに青葉台にも「しま村」が存在します。東急百貨店たまプラーザ店もあります。

「しま村」の鰻の蒲焼は、丁寧に処理されているおかげで、小骨が問題になった経験がないです。これならば「しま村」の方が魅力的です。

(事前に予約すれば、鰻を焼き始めて待っていて貰えますし)

まあ尾花は尾花でスゴいところがあると思いますが、知名度のために混雑し過ぎているのが問題です。空腹で入店してから延々と待たされるのは、けっこう苦痛だったりします。

町田の双葉の5分とまでは行かないまでも、15分店度で済むのは嬉しいです。それに注文後に調理開始しても、40分で鰻重が出来上がります。この方が利用者としては、大変うれしかったりします。

やっぱり鰻屋さんは、勝手知ったるところが嬉しいです。野田屋調理士紹介所では職人さんが仕事をしているお店だけなく、お店での経験もコメントが掲載されています。

歳を取ると体の自由も効かなくなってくるし、チームプレイが大切になって来るのだそうです。だから職人が力を発揮できる環境が提供されることは、大変に重要なのだそうです。

これは失礼ながら町田の八十八で経験しているので、やっぱり職人やスタッフが楽しく誇りもって仕事しているお店の鰻が食べたいです。

そうやって考えると、有名店にも興味はありますけど、それよりも馴染の店となるんですよね。

どうも私はアチコチ訪問して楽しむというよりも、じっくりと深く付き合いたいタイプのようです。通販の冷凍ウナギなどに向いているかもしれません。

まとめ

そんな訳で南千住の尾花は興味ありますけど、友人の「そんなに旨いかな?」からしても、あまり行く気が起きません。

それに… 尾花はメニューに応じて担当が日ごとに代わるのだそうで、日によって職人さんが異なるとのことです。

これはある程度の規模のお店ならば当然のことですが、だから私は何度も訪問して「今日は誰が鰻の蒲焼を焼いているか」と把握する必要がある訳です。

さすがに南千住まで何回も往復する気力は起きず、まずは「しま村」とか野田岩で好きなだけ鰻重を食べることができれば、それで大満足という次第です。

それでは今回は、この辺で。ではまた。

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記事作成:よつばせい