文具

クロスの高級ボールペンを格安調達し、替え芯に三菱SK-8を使った顛末記

クロスのジェットストリーム

こんにちは、四葉静です。

父が亡くなり、冒頭画像のようなクロスのボールペンが形見となりました。

半年くらい前に譲られたばかりで、まさかこのボールペンが形見になるとは思っていませんでした。

少し感慨深い想いもあるので、今日はこのクロスのボールペンについて語らせて頂きたいと思います。

本当にクロスのボールペン?

まずこのボールペンを見て思うのは、「本当にクロスのボールペン?」という疑問では無いでしょうか。Amazonや楽天はおろか、インターネットで検索しても該当商品が見当たりません。

本人がいうには、「記念品として貰った」ということでした。見た目に反して重量30gを超えており、普通だと高級ボールペンに分類される類かと思います。

下手するとクロスのタウンゼントなどを上回るものかもしれません。ただし本体軸(ボディ)の先端部分はATXと共通だったので、案外見た目だけ高級なのかもしれません。

なおATXと共通部品が採用されている点から考えて、たしかにクロスのボールペンだと考えて間違いなさそうです。

替芯の三菱SK-8はお手軽価格

このクロスのボールペンは、譲られたのは本体のみでした。父から譲られる時、3回も「いいか、芯は入っていないからな!」と言われました。

ご存知の方も多いかと思いますが、クロスは高級ボールペンの中でも替え芯価格が高いです。これはモンブランのような替え芯(リフィル)2本セットが存在しないためです。(2019年6月29日現在)

いや、存在するのですけれども、日本では販売されていないのです。そして米国Amazonから取り寄せそうとすると、モレスキンとは違って本数比例の送料が必要になるのです。

そんなこともあってか、替え芯(リフィル)としては三菱鉛筆のSK-8が有名です。インクフローはクロスの最新型リフィル(替え芯)と比較すると渋目ですが、私の知人は気にしないで利用しています。

ちなみにAmazonで低価格商品を購入しようとすると送料が問題となりますが、ヨドバシカメラだと1本数十円の替え芯でも翌日無料配送してくれます。

家電量販店ならではの物流網が存在するようで、お安く購入したいならばヨドバシカメラのオンラインショップの方がオトクに購入可能です。(2019年6月28日現在)

ボールペンの格安購入の真実

映画俳優のトム・ハンクスは、数百台のタイプライターを収集したことで有名です。(そういえば彼は61歳の時に、「変わったタイプ」という小説を書いて作家デビューしています)

私は彼のように小説は書いていませんが、ボールペンは数十本ほど保有しています。そのつもりは全く無かったですが、「油性ボールペン収集家」と言われても否定できないでしょう。

生活苦の私が大量の高級ボールペンを保有している点を、不思議に思う方がいるかもしれません。このような疑問をお持ちになるのも、もっともな話です。

実は私のボールペンは、殆どが中古品です。それもネーム入りなどで、中古品の中でも一層安くなっているボールペンばかりを購入しています。

今まで黙っていましたが、上記のキングダムノート楽天市場店さんはともかく、他の楽天ショップ(質屋さん)で購入したものは遺品が多いような気がします。

私は逆に前の持ち主がどのように使用したかを想像するのが好きなので、こういった裏事情を想像した上で購入しています。

おかげでモンブランのマイスター・シュテュックを7千円で購入したり、クロスのタウンゼントを5千円で購入できたりしています。

それにボールペンは購入だといっても、普通は数万円です。この世には7千万円とか1憶円で販売されたボールペンも存在しますが、高額ボールペンというものには興味がありません。

数万円程度ならば、不動産や自動車に比べたらお安いと考えることもできます。そういう意味では、”比較的 無害な道楽と言えるかもしれません。

替芯どころか本体まで改造

さて私はどうしているかというと、もちろんSK-8も保有しているのですが、実は現在は使っていません。ベストの書き味が欲しかったというのが理由です。

まさか形見になるとは思わなかったので、実はペン先の部分を棒状のダイヤモンドヤスリで拡張し、三菱ジェットストリームやBicボールペンの替え芯を装着可能に “魔改造” してしまったのです。

実は替え芯(リフィル)の先端部分は殆ど金属なので、替え芯側を加工するという方法も存在します。そしてこちらの方法であれば、ボールペン本体に手を加えずに済みます。

でも数分とはいえ、何度も替え芯をダイヤモンドヤスリで削るのは、時間を有効活用しているとは思えません。そこで私は1回の加工作業で済むように、ボールペン本体を改造してしまいました。

ちなみに改造後でも、その気になればクロスの純正替え芯を装着可能です。クロスの場合は何もしなくても調子良いですが、ペン先にセロテープを巻いてペン先の太さを “水増し” してやると、ペン先がガタつくことが無くなります。

今日この時点では、モンブラン並みの歴史を誇る格安ボールペン老舗として有名な、Bicボールペンの替え芯を装着しています。書き心地は、父の手術への同意書へ署名した時に感動したのと同じく、大変に素晴らしいです。

ボタも出ないですし、最新型クロス純正芯と互角と言っても差し支えないかもしれません。このような素晴らしい書き心地のBigボールペンを貸して下さった病院看護師さんには大変感謝しています。

それとやはりボールペンのインクも技術革新が進んでいるのでしょうか。やはり大手メーカーの最新型リフィル(替え芯)の方が書き心地が良いような気がしています。

ただいま子供の枕元

そういえば冒頭画像のクロスのボールペンですが、このブログ記事を書いている時点では手元にありません。

なんでも子供(2019年6月28日時点で10歳)が、「ホラー小説を読んで恐い」と泣きついてきました。そこで「銀の弾丸の代わりだ。おじいちゃんも守ってくれるぞ」と言って、ボールペンを枕元に置いて寝るように手渡しました。

自分でも少し無理があるかなと思っていましたが、子供はしぶしぶ納得してくれたようで、大人しく寝室へ戻って行きました。

モンブランの新品購入方法

私のような変わり者は中古ボールペンで大満足ですが、「やはり新品が欲しい」という方もいらっしゃるかもしれません。たしかに営業さんなどは、お客様対応でモンブランのボールペンを使いたくなるでしょう。

そしてお客様にお貸しするサイン用ボールペンは、どうしても新品ということになるかと思います。

モンブランがネット販売を推奨していないという話を聞いており、話の真偽はともかく、Amazonはモンブランのボールペンを販売していません。(ファーバーカステルやクロスはAmaozn自身が販売しています(2019年6月29日時点))

そういう方には、楽天市場に出店しているビックカメラをオススメしたいです。誰もが知っている正規販売代理店ですし、トラブルがあった時には実店舗にも相談できます。(もちろん直営店に持参しても良いでしょう。ただし直営店は数が少ないです)

そういえば普通はモンブランの方がクロスよりも格が上だと思われていますが、父の形見のボールペンは質感も重量も、さりげなくモンブランよりもシックリと来ています。

クロスといえばダイヤを散りばめた60万円近いボールペンも販売していますが、個人的にはこちらの銀製(銀ラメラッカー厚塗り)ボールペンが気に入っています。

まとめ(紛失を恐れて家宝に)

かなり話が脱線してしまいましたが、格安どころか無料でクロスのボールペンを入手した話でした。

しかし、いざ形見となると、なかなか使いにくいものです。こうなると覚悟が決まっていたら、ずっとSK-8で使い続けていれば良かったと後悔しています。

それにしても我が父親、替え芯を使い切ったら新品を購入せず、ずっと保管していたというのが、いかにも彼らしいです。お金には全く困っていなかったのに、クロスの替え芯を購入できない(無駄遣いしない)経済感覚の持ち主でした。

私は手元にあったクロスのクラッシックセンチュリーに三菱ジェットストリームを装着して渡したのですが、果たしてどこまで父の役に立ってくれたでしょうか。

あまりに急に亡くなったので、いろいろと筆記具に関して話を出来なかったのが残念です。

あの世でも、独特の字体でメモを取っていることでしょうか。父のメモ帳は、とりあえず母に渡して来ました。

とりとめなくなって申し訳ありません。

それでは、また。